手のひらに残る重みは 捨て終えた 布施の清さと信じる心
照滴014
本文
手のひらに残る重みは 捨て終えた 布施の清さと信じる心
形式
#短歌
カテゴリ
#7.覚悟・布施・捨身
ラベル
#布施 #信仰 #精神
キーワード
#布施 #重み #清さ #信じる心 #無執着
要点
布施の行為の後に残る感覚や精神の清らかさを描く。
現代語訳
手のひらに残る重みは、捨て終えた布施の清らかさと、それを信じる心である。
注釈
重み:行為の痕跡や精神的な感覚
捨て終えた:布施を行った後の状態。布施は喜捨とも言う。
布施の清さと信じる心: 見返りを求めない施しによって得られた清浄な心。
解説
布施後の身体感覚と心の清らかさを描き、修行者の覚悟と精神的充足を表現。布施と内面の結びつきを象徴的に描写した短歌。
深掘り_嵯峨
照滴013の布施の行為を、身体的な感覚を通して描写した歌です。物を「捨て終えた」後にも「重み」が残るという感覚は、物理的な消失と精神的な充足の対比です。
その「重み」は、喪失感ではなく、「布施の清さ」という善行の実感であり、功徳を積んだことへの揺るぎない確信(信じる心)を意味しています。心の充足感が物理的な重さとして感じられるという、深い精神的な体験を表現しています。